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    「神々の母に捧げる詩」

2014.10.16

よりみち、読書のすすめ
「神々の母に捧げる詩」

よりみち、読書のすすめ<br />「神々の母に捧げる詩」

アメリカン・インディアン 神々の母に捧げる詩
  • 神々の母に捧げる詩
    続 アメリカン・インディアンの詩
  • 著者: 金関寿夫 訳 秋野亥左牟 絵
  • 出版社: 福音館書店
  • ISBN: 978-4-8340-2758-7
感覚を研ぎ澄ますと見えてくるもの

小学生の頃、国語の教科書を開くと必ず始めの方のページに短い詩が載っていて、毎年一番初めの授業は、先生と一緒に詩の朗読をするのがお約束だった。
そのときの担任の先生は、私たちにこんなことを教えてくれた。

「詩を読むときは、絵を見る様なこころで眺めてみましょう。段落、リズム、響き、いろんな角度から味わってみましょう。さあ、頭ではなく心で感じましょう。」

そんな風に教えてくれたからだろうか、今でも詩は私の友達である。

今回紹介する本は、最近になって再び詩の面白さを教えてくれた大事な一冊。
アメリカン・インディアンの詩を、秋野亥左牟(イサム)さんの絵とともに触れられる絵本だ。
イサムさんの絵の独特のタッチが、私の五感を奮い立たせる。

実は、アメリカン・インディアンについて私が知っていることはそんなに多くない。
この絵本は、そんな私に沢山のことを教えてくれた。インディアンに数百もの部族があること、その部族はみな違う言語を持っていて、その数は数千にもなること。
そして、彼らが文字を持たない部族だということ。
だから彼らは代々、口承で全てを伝えてきた。歴史も伝統も神話も、それはそれは素晴らしい詩で、口から口へと伝えてきたのである。

私たちが知らずのうちに感じていた素朴さや力強さ、目に見えないものを感覚的に捉える感性の素晴らしさは、きっとこんな歴史から生まれたのだろう。
そして、自然の中に神様を見出して感謝をする気持ちも、日本人としてはとても共感できることである。
私たちも神様は、八百万に宿っていると思っているから。

この絵本は、こんな短い詩で終わりを告げる。

ーわたしのドレスは古い、でも夜になるとお月様はとても親切です
その時わたしは、月の色した美しいドレスをきるからですー

インディアンの言葉では、この詩はどの様な音を響かせるのだろう…。
想像は膨らむばかりだ。

本コラム プロフィール画像
URBAN RESEARCH DOORS なんばパークス店 浦井
DOORS なんばパークス店スタッフの浦井です。
本が好きだといい続け、この度コラムを書かせて頂くことになりました。
世の中はネット社会で、タブレット一つあれば沢山の本を手に入れることもできますが、私がおすすめしたいのは、手に触れて、肌に馴染むような味のある本です。
あまり難しく考えず、あ、これいいな、と思ったものをつれづれと書いていこうと思います。
どうぞ宜しくお願いします。

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