【2010・07・25 東京代官山UNIT映像】

初めてNabowaの音楽を聴いたとき、なんとも言えない心地よいサウンドが印象的だった。 バイオリンとバンドサウンドが織り成す音楽はふっと目を閉じると 浮かぶ、虹色の空・緑の山・穏やかな流れの川・心地よい風。 そしてそこには人・動物・植物、この自然界に存在するものたちが気持ちよくNabowaのサウンドを聴いているような映像が流れる。

今年5月にURBAN RESEARCH DOORSも参加した山梨県の山の中で行われたイベント「Natural High!2010」にも参加していた彼ら。 5月には2ndアルバム「Nabowa」を発売して、ツアーで多忙な毎日を送っている。今年はFuji Rock fastivalにも初参戦。様々な場所でたくさんの人たちが 彼らの音楽に魅了されている。 確かにあの心地よいサウンドは彼らじゃないと表現できないと思う。 そのサウンドはどう生まれるのか、どういった毎日から育まれているのか、 京都のCafé&Bar/Music Store JAPONICAでお話を聞いた。

-Nabowa結成のきっかけは何だったのでしょうか?

景山:

僕と川上が同じ大学の美術部に入ってたんですが、みんな音楽が大好きで、 学校の文化祭でライブペインティングみたいなことをする時に、僕ら絵が描けないんで好きな楽器持って来て演奏してたんですよ。 それがもともとのきっかけです。
山本と僕は小学校からの幼なじみで、彼は3歳くらいからバイオリンしてたんで、 文化祭に呼んでセッションとかしてたんですよね。そんな感じで1穏やかな活動として始まりました。

最初はどこかで聞いて来た「7曲くらいあれば路上でライブできるよ」という情報を元に曲を作って「一度路上でライブをやってみよう」という感じでした。
お金も無かったのでライブハウスとかでは出来なかったんです。

川上:

当時のライブハウスってノルマがあって、そのシステムに疑問を持っていいたので、 外でやりたくなったんです。それで路上で少しずつお金も頂けるようになって、ライブに必要な機材を揃えていきました。

-そのころはどこで演奏されてたんですか?

山本:

京都の街中、四条河原町の百貨店前で演奏してました。
何度か止められたり、怒られたりしているうちに他の百貨店の人が声をかけてくれて、スペースを提供してくれたんです。 半地下になっているスペースとか、屋上とかで昼、夕方とかで演奏させて頂きました。販売促進部の方に正式にオファー頂きまして、今でもその人に良くして頂いてます。 それがきっかけでいろいろなところで演奏していくようになりました。
子どもさんに喜んでもらえるときは嬉しかったですね。

-路上とライブハウスはやっぱり違いますか?

景山:

全然違いますね。 ライブハウスだとその場所に足を運んでいるから、そんなに良くなくても最後まで聴いて下さる。 路上だとライブを見に来ている人たちではないので、良かったら立ち止まってくれるし、 良くなかったら素通りしたり途中で帰ったりするんで、反応がダイレクトなんですよね。 どんな人たちが見に来るか分からない楽しさもあります。 ライブハウスだとおじちゃん、おばちゃんはあんまり見にこれないですからね。 僕ら歌が入らないので外国の方も立ち止まってくれますね。

そういえば・・・堀川の加入の経緯がまだですよね。忘れてた(笑)

堀川:

バイオリンの山本の高校の後輩だったんですよ。
大学は別だったんですけど、ある日遊びに行ったら、今バンドやってんねんけどベースが欲しくて、 お前ベースやってたよなって言われて、何回か行ってるうちに・・・って流れですね。

川上:

だからねー、彼がいつ入ったかは不明なんですよね。というかまだ正式メンバーかさえ分からない(笑)まだサポートメンバーかも!(一同笑) 若干グレーゾーン(笑)

-でも、一緒にやってみたらしっくりきたんですよね?

川上:

そうですね、最初は路上で3人でもやって行けたんですけど、 バンドとしてベースが無いって言うのはきつくて、彼がいることでギターが生きたり、 土台がしっかりすることで他のバイオリン、ドラムがその上で遊んでられるっていう、そんな感じはしますね。

-曲ってどんなふうに作ってるんですか?

景山:

元になる何秒間かのフレーズがあるんですけど、僕かベースの堀川の二人が作ってきて。 そのワンフレーズから生まれることが多いですね。 みんな好きな音楽とか全然バラバラなので何にインスピレーションを受けているかっていうのもバラバラですね。

-今回のアルバム「Nabowa」の中にはACOさんとNaoitoさんの二人のボーカルが参加していますが、その2曲はどう生まれたんですか?

景山:

僕ら元々インストバンドなんで歌うことは無かったんですけど、普段と違う姿勢で歌を意識した曲作りをしてみようということになりました。 ACOさんの曲(4曲目:「キッチンへようこそ」feat:ACO)は僕が基本的なメロディーを作って、歌詞はみんなで考えたんですけど、 全然作れなかったんで、僕たちがこの曲に描く情景というか風景みたいなものを、箇条書きで書きました。 「夕方の切ない感じ」とか、「切ない映画をみたような感じ」とか「夕方、帰り道に近くに家から漂って来たカレーの香り」とかそういった言葉を送って 、それを元に歌詞を作ってもらいました。

Naoitoくんの(11曲目「フォーキー」feat:Naoito)時はまた違って、楽器のメロディを先に作ったんですけど曲のメロディとかは作ってなくて、 歌詞は堀川とNaoitoくんの二人で作るということになってましたが録音の当日までできあがりませんで・・・。 録音前日14時間くらいスタジオに籠もりきりで歌詞をどうしようと言いながら生まれた曲なんですね。 これがまた、Naitoくんの少し切ない声がその歌詞を引き立てるんですよ。

-これからのNabowaとしての夢は?

川上:

海外に行きたいですね!海外ではまだやったことないんですけど、歌が無い分国籍は問わないと思うんで。いろんなところでやってみたいですね。 路上とか、大きなフェスとかにも出てみたいですね。

-2010年はいろんなフェスに出ましたよね。

山本:

そうですねー。たくさん出させていただきました。 フジロックに出させて頂いた時は、なんというか全国大会出場が決まった感じでした、インターハイとかに出れるみたいな。

川上:

僕は遊びにも一度も行ったことが無かったので余り実感無かったんですけど周りの子とかに「フジロック出るんやー。すごいね。」 みたいなことをたくさん言われて。去年も他のフェスとかにもたくさん出させて頂いたんですけど、比べられないくらい反響が大きくて、 やっぱりフジロックってすごい大きな存在なんだなーとひしひしと感じました。 DOORSさんもフェスとか出店されてますよね?

-Nabowaさんも参加されていた「Earth day camp Natural High!」に出店していました。 初めてだったんですけどアウトドアブランドは多いんですね。 セレクトショップで出店しているところって少ないんですが、DOORSの考え方や提案しているものに共感してくれるお客さんもたくさん遊びに来られているかなと思い、参加しました。 またどこかでご一緒できたら楽しそうですね。

-9月17日にDOORS南船場店でライブをしていただくわけですが・・・

堀川:

いやー、本当に楽しみです。おしゃれなセレクトショップでインストアライブとかしたことがないので、すごく新鮮ですよね。

川上:

さっきの話じゃないですけど、Natural High!みたいなところに参加しているのも面白いですよね。特殊な感じがします。
うまく言えないですが、絶妙なバランスでDOORSとしての立ち位置を作っていらっしゃる気がします。

-特殊ですね(笑) 自分たちが中にいて感じることは微妙なバランスをうまく活かせてるのかなと思います、というかそう思いたい。それが良さなのかなと。

川上:

そういう信念というか考えはNabowaにも通ずるところがある気がします。 芯はありながらも、ある程度の降り幅を持ちながら活動をしていきたいんです。 ジャムバンドとも言われるんですけど、僕たちはそんなつもりもなくて、そこだけに囚われたくないなと思ってるんですよね。

-DOORSってもっとリアリティのある生活に近いところを感じてほしいお店なんですけどね、 音楽も日々の暮らしの中に欠かせないものなので、そんな思いもお客さんに知ってもらいたくてNabowaさんにお声がけをしたわけなんです。

景山:

すごい、分かる気がします。合致しますね。
うまいこと言えないですけど、いましっくり来ました。

-京都って自然が街の中に入り込んでる感じがするんです。鴨川の存在って大きいと思うんですけど作られた自然じゃない自然が残ってる気がするんです。 みなさんが京都で活動されているのは、そういった背景があるんじゃないかと勝手な想像をしているんですけど、どうですか?

堀川:

それはあると思いますよ。 環境が大きく左右する気がします。 例えば東京だったら僕らの音楽性は変わっていたでしょうね。 京都は競争相手があんまりいないんです。 あんまりギラギラっとした感じがなくて、うちらはうちらでこんな感じでやってるから、みんなもみんなでがんばってね。みたいな感じなんです。

-全国ツアーで回られててそこの土地柄での違いはありますか?

川上:

それはありますね。 僕らの土地がその土地に合うかどうかもありますし。 そこがクラブなのかライブハウスなのかカフェなのかの違いもありますが そのもっと根底にある土地柄みたいなのが見えて来そうでおもしろいです。 何回もその場所に足を運んでいると、ここのお客さんたちの暮らしが見えてきます。

-普段の暮らしはどうですか?DOORSは「丁寧な暮らし」って何だろうと考えながらやってきたんですけど、みなさんにとって「丁寧」ってなんでしょう?

山本:

僕は丁寧って「感謝」することだと思います。 細かなことにも「感謝」できてる人はきっと丁寧な人だろうな思います。

景山:

きれいに、一つ一つのことに対して、意識して丁寧に過ごしてる人が丁寧な人なんじゃないですかね。

堀川:

後悔しないことですかね。 自分に嘘付いていなければいいかな。背伸びしながらも、失敗した時はそれを受け入れながら生きて行くことですかね。

川上:

「好きなことを忠実にすること」なんじゃないかなと思います。 自分に嘘付かずに他が何であろうと普遍的に好きなものを追い求めていくと、それが丁寧な暮しに繋がるんじゃないかな。 DOORSさんがおっしゃってた流行を追い求めないスタイルっていう話を聞いていて、共感するところがあるなあと思いました。

-今日はありがとうございました。 9月のライブ楽しみにしております。 いい時間を一緒に作り出しましょうね。

伸びやかで、しなやかな彼らが生み出す音楽。 ゆっくりとしながらもそこに見え隠れする芯は太くしっかりとしている。インタビュー中も、そんな彼らの一面が垣間見えた。 9月17日、URBAN RESEARCH DOORS南船場店で彼らの音が奏でられる。 その光景を頭に浮かべながら、どうしても笑みがこぼれてしまう。 皆様もこの機会をお見逃しなく。
*イベントの受付は終了致しました。

(右側から)
  • 景山奏(ギター)
  • 山本啓(バイオリン)
  • 川上優(ドラム)
  • 堀川達(ベース)

2004年4月より活動をスタートし、2006年3月に現在のメンバー編成となる。
路上ライブを中心に活動し、様々なジャンルを取り入れたインプロビゼーション(即興)で構成されたライブが好評を博し、 瞬く間に多方面からライブオファーが殺到。聴き手が自由にその曲を創造することができ、 誰もが心奪われる暖かなメロディーが唯一無二の世界観を放つバンドとして圧倒的支持を得る。

2007年10月
デビュー12インチ『Pole Pole/ContinentalLandscape』
2008年3月
タワーレコード限定ミニ・アルバム『River』
2008年5月
ファースト・アルバム『flow』
2009年2月
ミニ・アルバム『view』
2009年4月
リミックス・アルバム『Re-flow』
2010年5月
セカンド・アルバム『Nabowa』

*NabowaのCDはDOORS全店でお取り扱いしております。

The Baker Brothersや、Tommy Guerreroといったビッグネームとも競演、 2010年はFUJI ROCK FESTIVAL ‘10(新潟)、FESTA de RAMA‘10(広島)、Sunset Live 2010(福岡)をはじめ、 多数のフェスにも出演するなどシーンを代表する人気バンドへと成長を続けている。

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